2015年7月11日土曜日

諸行無常 方丈記

諸行無常
とは
「全ての物は常に変化している
この世にあるものはすべて移ろいます」

ということであった
 
鴨 長明(1155~1205)のつぶやき
「方丈記」
執筆した鎌倉時代初期
建暦2年(1212)以前は
5つの激甚災害に見舞われ
3.11の現代と同じく
先の見えない
激変の時代でした

当時の「五大災厄」
安元の大火(1177)
治承の辻風(1180)
平清盛による福原遷都(1180)
養和の飢饉(1181)
元暦の大地震(1185)

有名な最初の一説

ゆく川の流れは


絶えずして


しかも もとの水にあらず



よどみに浮かぶうたかたは



かつ消えかつ結びて



久しくとどまりたるためしなし

世の中にある人とすみかと
またかくのごとし


朝に死に ゆうべに生まれるならい
ただ水の泡にぞ似たりける


知らず 生まれ死ぬる人
いづ方より来たりて
いづ方へか去る



水は物質としてはH2Oとして
変わらぬが、
形は
気体、液体、固体
よどみ、滝、泡

常に変化している



不安の時代の鴨長明の生き方は
「執着を絶ち 捨てる生き方」で
「欲しがらない、
あくせくしない、
ただ心静かに毎日を送ることを願い、
悩みが何もないことを楽しみとする」

鴨長明の庵は下図のようであったと
考えられている
小さく何もない庵であったが
それでいて
心の豊かさが感じられるように思う
書を読み書を書き
阿弥陀様を信仰し
琴や琵琶を趣味としていたようである
財産にはこだわらない生活でもあっただろう

昨日、実は
昼間は庖丁を研ぎ
夕方にはカラオケスナックに行き
夜は商店街のシャッターの前で
野宿する男に会った
それも
一つの生き方ではないか
と思う


            引用:小林一彦「方丈記」NHK出版

「今必要なのは親鸞」⇒
http://tadnakada.blogspot.jp/2011/10/blog-post_30.html
親鸞(1173~1262)の時代も
火事、飢餓、疫病、強盗
の絶えない混迷の時代であった

「諸法無我」⇒
http://tadnakada.blogspot.jp/2015/07/blog-post_68.html

「沙羅双樹」⇒
http://tadnakada.blogspot.jp/2015/07/blog-post_6.html

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