2013年11月25日月曜日

生命といのち Life and life

生命といのち(命)
Life and life

藤のつぼみ (T.Nakada)
 
Beachさんがブログで指摘しているように
「生命保険」はあるが、「いのち(命)保険」は無いようです 
cf.Beach「人にやさしく自分にもやさしく」⇒
http://beach7.blog.shinobi.jp/%E4%BB%8F%E6%95%99/%E7%94%9F%E5%91%BD%E3%81%A8%E5%91%BD

また
「新しい生命の誕生」、「生命現象」、「生命の起源」と言い、
「限りある命」、「命の縮む思い」、「命を捧げる」
と言います
goo 辞書⇒ http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/thsrs/4408/m0u/


辞書によれば、生命も命(いのち)もその第一義は
同じような意味ですが、微妙な違いがあります。

生命(せいめい):生物を無生物でなく
生物として存在させる本源
命(いのち):生物を生かしていく根源的な力
                                           (大辞林)

つまり、
生命は生物の存在(細胞、DNA、タンパク質)の源
命(いのち)は生きている状態(代謝、複製、子孫を残す)の源
であり、
成り立ちの源と機能の源
言っても良いと思われます


そして、
命(いのち)には、時間の概念が含まれているようです
命(いのち):一生、生涯、寿命

また
命(いのち)には
一番たいせつなもの、ただ一つのよりどころ
という意味もあります
                                (大辞林)


   
聖路加国際病院の日野原重明先生は
全国の小学校の子供たちに命の尊さを教える活動を
されています

「本当に大切なものは目には見えないんだよ。
人のいのちは心でなければ分からない。」
そして

「命とは君たちが持っている時間です」
とおっしゃっています。

「命(いのち)は、
君がこの世で使うことのできる時間なんだよ。
君の命の時間を他の命のためにも使わなければ
いけないよ。」

命とは君たちが持っている時間である⇒http://chichi-ningenryoku.com/?p=593
いのちは時間⇒http://ameblo.jp/hiroo117/entry-10797918224.html

解剖学者 三木成夫氏は
「いのち」には2つの意味がある
とおっしゃっています
一つは「生物を連続させていくもとになる力」
(見えないいのち)
二つ目は「個体の存続期間」

一つ目の見えない命について、
「生物には親子代々の連続がある。
およそ現代まで40億年の連続で、親から子へ、
子から孫へ孫から曾孫へと
波状に伝わってゆくものである。(下図参照)
そのような波(いのちの波)をもたらす
源としてのいのちである」


江角弘道 いのちへの目覚め
 http://www.mariko-inochi.com/jinshouji/norinotudoi09.pdf
江角弘道 みえるいのちとみえないいのち⇒
http://www.mariko-inochi.com/jinshouji/unvisible-life.pdf



日本人はなんとなく
「生命」と「いのち(命)」が違う
解っているのではないでしょうか?

生命とは、生物としての存在の源
命(いのち)とは、生きている状態の源とその時間

ではないでしょうか

参考
「僕の細胞の生命は38億才」⇒
http://tadnakada.blogspot.jp/2013/08/blog-post.html

「僕の精子は38億70才」⇒
http://tadnakada.blogspot.jp/2013/09/blog-post.html

「38億年の生命誌」⇒

2013年9月30日月曜日

38億年の生命誌

38億年の生命誌
 
中村桂子博士の扇型の生命誌絵巻を
眺めていると
 
38億年連綿と続いている生命の
姿を教えてくれます
 
中村桂子「生命誌絵巻」
出典⇒
 
扇のかなめは
生命が生まれた38億年前である
一種類のゲノム(細胞内の1セット全体のDNA
を持った
一個の細胞
だったはずである
 
 
 
38億年の間に
ゲノムに変化が現れ
生物種が増えました
 
扇のふちが
現在を示しています
地球上の生物種は870万種以上と推定されています
(出典⇒
 
 
扇のふちの左側にヒト
(ヒトは一種類、人種は無い)、
右側にバクテリアがいます
 
すべての生物種が
38億年の歴史のあるDNAを持ち
同じ遺伝暗号(タンパク質を表す塩基の組み合わせ)を使った遺伝子を持っている
 
これは驚きです
 
和田誠さんの「新生命誌絵巻」は
時代と地球の姿も描いています
 
和田誠「新生命誌絵巻」
出典⇒
 
 
*用語の整理
 
・染色体:細胞分裂のとき現れるX状構造体(DNA複製によりJ字状の染色分体が中央で重なっている)
染色体は父母由来の2セットある
 
・ゲノム:染色体1セット全体のDNA
ヒトゲノムの1セットは22本の常染色体とXかYの性染色体
 
・DNA:糖とリン酸と塩基からなる2重らせん構造物質
細胞の核の中で普段は解かれている
DNA⇒ http://tadnakada.blogspot.jp/2013/06/dna.html
 
・遺伝子:DNAのタンパク質の構造に関する暗号部分
DNA全体の数%
ヒトゲノムでは3~4万の遺伝子がある
*遺伝子は英語でGene、中国語で起因子と呼ばれ
共に「創り出す」意がある
 
 
参照「遺伝子の正体」⇒

2013年9月22日日曜日

僕の精子は38億70歳

僕の精子は38億70歳
 
 
『生物を構成する細胞は
生殖細胞(精子、卵子など)と
体細胞に大別される
 
体細胞は身体を形づくるのに必要で、
その個体一代限りの細胞だが
 
生殖細胞は次代に遺伝情報を受け渡すという
重要な役割を持ち
世代をつなぐ「不死」の細胞と言える』
 
出典;理化学研究所 2013 プレスリリースより⇒
 
 
 
Fig.1 にわとりの体細胞は一代限り、
生殖細胞(たまご)は不死
 


つまり
不死の細胞 生殖細胞(卵子、精子)は
めんどりでは
→受精卵→にわとり(卵子)→受精卵
→にわとり(卵子)→受精卵→
というふうに受け継がれてゆく

そして
生殖細胞の元になる細胞(始原生殖細胞)が
受精後間もなく胎児の中に作られるのには
びっくりさせられます(Fig2)


Fig.2 マウス生殖細胞系譜と
胚胎、生殖細胞より作成される幹細胞
 
『マウスの生殖細胞は受精後7.5日胚に初めて出現し、
その後体内を遊走して
受精後11.5日に将来の精巣や卵巣となる胎児期生殖巣に
たどりつきます
この生殖巣内で配偶子形成が進み、卵子と精子が作られます』
 
出典;理化学研究所 2013 プレスリリースより⇒

そうすると、僕が持つ精子は
母の受精卵が胚(僕)になって間もなく僕(胚)の中に始原生殖細胞ができ
やがて睾丸にたどりついて
できたことがわかります

そうすると
僕自身は70歳ですが、
僕が持つ精子は地球上に生命が誕生して以来
面々といのち(遺伝子)が受け継がれて
38億70歳
ということになります

 
 射精されて卵子をめざして進む精子

出典:NHK取材班 「NHKサイエンススペシャル 驚異の小宇宙 人体 生命誕生 」
日本放送出版協会(1989)
 
劇的な受精の瞬間 

出典:「ウニ卵受精の瞬間」薄井紀子帝京大助教授


大切な話1 いのちは奇跡⇒

2013年8月26日月曜日

僕の細胞の生命はは38億才

僕の細胞の生命は38億才
‐生命科学に学ぶ‐



「生命」とは
「生きている状態」や「生きているもの」を言う

生命の要件

1.細胞からなりたっており
周りとやりとりできる境界を持つ
2.自立した代謝
(取り込んだもので必要なものをつくり、自分を成長させ、
エネルギー取り出し、不必要なものを廃棄する
を行う
3.自らの力で自己を複製し、子孫を残す


単細胞のゾウリムシも多細胞の僕もこれらの要件を満たしている

参考:黒谷明美「絵でわかる生命のしくみ」
(講談社サイエンティフィック)

生物は細胞から成り立っている
ドイツの細胞病理学者R.フィルヒョー(1821~1902)
「すべての細胞は細胞から生じる」と言っている


細胞であることの要件

1.脂質の膜によって外界と仕切られている
2.遺伝情報を担うDNAを持つ
3.多数のリボソーム(情報に従ってタンパク質を合成する)を持つ

参考:武村政春「目からウロコの生命科学入門」
(ミネルヴァ書房)

細胞の最小公約数的構成物質は
脂質とDNAとタンパク質と水
である

DNA⇒
http://tadnakada.blogspot.jp/2013/06/dna.html


45億年前に地球が誕生してから7億年後

地球に生命が誕生した

つまり細胞一個だけの単細胞生物が生まれた
 


最初の単細胞生物は最も簡単な
核膜の無い原核生物(細菌)のようなもの
だったのだろう

出典⇒
http://www.tmd.ac.jp/artsci/biol/textintro/Chapt7.htm#1

大腸菌が原核生物の代表例である


 
最初の単細胞生物は
DNAとリボソームにより
細胞の分裂・複製を繰り返し
DNAの変化があり

やがて核膜がない原核生物から
DNAを包んだ核を持つ真核生物に進化した   

単細胞・真核生物(真菌)の分裂
出典⇒




単細胞生物・真核細胞の構造

ゾウリムシ


出典 http://www.biological-j.net/blog/2007/09/000298.html


鞭毛を使って動き回る細胞一個だけのゾウリムシを
見ていると
不思議な気分になってくる
動くゾウリムシ⇒
http://www.youtube.com/watch?v=95rUh7XHBQQ

 

多くの単細胞が集まって多細胞生物になった
多細胞生物が生まれたのは約15億年前だと考えられている
単細胞生物がこの世にできて23億年後の
ことだ


ボルボックスの球の表面に細胞(体細胞)が並んでいる
多細胞化の進化の研究に使われている

群体「ボルボックス」
出典 http://www.nikon.co.jp/channel/light/chap02/sec04/




多細胞生物の真核細胞の構造

出典ブログ「解体奈菜新書」
http://plaza.rakuten.co.jp/marinpa2/4005/


・体細胞:多細胞生物の生殖細胞以外の細胞
・細胞と細胞をつないでいるのはコラーゲンというタンパク質である
・体細胞は有性生殖において次世代に受け継がれない

 
さらに何段階も進化し、
絶滅・生き残りを繰り返し

今の僕の体(70兆の細胞の集まり)になっている
その間、38億年もかかっている


途中一度も抜けていないのだ

38億年も続いて来た僕の命

これは驚くべきことだ

 
特に卵子や精子(生殖細胞)は、
途切れることなく次世代に受け継がれ
38億年前の命を延々と引き継いできた
生命だ
これは驚くべきことだ

だから

僕の細胞の生命は38億才と言っていい

僕の生命は現在、子や孫に伝わっている
 

あだやおろそかに
命を粗末にはできないと
思う

出典「妊サポ」⇒
http://www.hp-baby.com/article/hospital/0000000136.html

 
 精子

出典 高野雅典「精子の姿とその機能」⇒
http://www.mammo.tv/column/masanori_takano/20050613.html
 
 
 
 

ガクト謙信 Gact Kenshin

ガクト謙信

8月25日 
NHKの大河ドラマ「風林火山」の
狩衣姿で出陣した
 
2003.8.25
* 狩衣(かりぎぬ)はその名のとおり狩りの時に着たもので、
平安時代に公家の普段着となったという。
ガクトが大河ドラマで着用したのは彼の好みによるものであろう。

 「運は天にあり、よろいは胸にあり、
手柄は足にあり」

「義の魂を再び伝えるため、
上杉謙信まかり越した。
これより義の戦に参る」

 
・上越タウンジャーナル「GACT謙信凱旋」⇒
(出陣場面8分の動画あり)
 
・上越タウンジャーナル 「GACT謙信出陣前の意気込み」動画⇒ 


 
二年前のガクト謙信
(上越市「謙信公祭」今年のポスターより)

義の心(2011年8月)⇒
 
平和の使者(2011年8月)⇒
http://tadnakada.blogspot.jp/2011/08/blog-post_22.html


YOUTUBE 風林火山のガクト謙信⇒
http://www.youtube.com/watch?v=siaXN-UUxrM

YOUTUBE 「川中島へ出陣じゃ」⇒
 http://www.youtube.com/watch?v=5HtzD5lf2Yk

2013年8月19日月曜日

ビジュアル春日山城 「天と地と」 The visual Kasugayama Castle in "Heaven and Earth"

ビジュアル春日山城
「天と地と」
The visual Kasugayama  Castle
in "Heaven and Earth"
 

角川映画「天と地と」のセットに
兵庫県朝来市の竹田城跡に作ったもの

石垣が残り、木が少ないので
むしろ往時の春日山城を彷彿とさせる

出典「スエーデンホルムと日々の生活」⇒
 
 
 
 
 





出典⇒
http://hakk.la.coocan.jp/02kiroku/02hiking_tozan/hakk_yama/2011year/110917takedajyoo/takedajyooreport01.html
「天と地と」挿入曲「宇宙」⇒
http://www.youtube.com/watch?v=heJ_yKanWe8


本家の春日山城跡
(新潟県 上越市)

「癒しと勇気をくれる春日山城」⇒
http://tadnakada.blogspot.jp/2013/03/blog-post_17.html






「春日山城の模型」⇒
http://tadnakada.blogspot.jp/2013/03/model-of-kasugayama-castle.html
春日山城ジオラマ

古図と実地から復元された春日山城郭図
出典 「越後上杉毘沙門堂」⇒
http://blogs.yahoo.co.jp/kagetora_nagao2007/26675138.html

クリックで拡大画像が見れます⇒
http://blogs.yahoo.co.jp/kagetora_nagao2007/GALLERY/show_image.html?id=26675138&no=2




映画「天と地と」より 第4回川中島の合戦
「車掛の陣」と「鶴翼の陣」⇒
http://www.youtube.com/watch?v=Ur6mwxJyG1g


映画「天と地と」
榎木孝明 謙信

http://www.moneyq.org/blog/rqtlilbh/index.php?&req=printentry&eid=41344


映画「天と地と」 1/2⇒
http://www.youtube.com/watch?v=ErZs-i_yKlQ

映画「天と地と」2/2⇒
http://www.youtube.com/watch?v=DWaAAQFf22M

川中島の戦い


動画「川中島の戦い」⇒
http://www.youtube.com/watch?v=z-135dKAPHU


大河ドラマオープニング⇒
http://www.youtube.com/watch?v=B5d_hWqNBwM&list=PL487F5E2CC46BD065


竹田城跡
竹田城跡は春日山城跡より規模が大きく
天空の城とも呼ばれ
りっぱな石垣がたくさん残っている

出典⇒
http://www.tomorrowearth.com/img/takeda2/01_1.jpg

竹田城跡
出典⇒
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%B9%E7%94%B0%E5%9F%8E

竹田城跡 「天と地と」ロケ⇒
http://www.youtube.com/watch?v=jHrfm4AgQSc

天空の城 竹田城⇒
http://www.youtube.com/watch?v=5Aoky6JiyQU

パラグライダー撮影「天空の城」⇒
http://www.youtube.com/watch?v=6BQ3h5dCQl4

2013年8月13日火曜日

夕日 The setting sun

夕日
The setting sun
 
谷浜にて
(新潟県上越市)
 
by Tadahiro Nakada
 
母と子のシルエット
Silhouette of mother and  child
 
 
 
兄と妹
 An older brother and younger sister
 
 
 夕日は静かに日本海に沈もうとしている
The setting sun is going to set in the Sea of Japan calmly
 
 
 
 
 
 

2013年7月30日火曜日

母の愛した花たち The flowers which my mother loved

母の愛した花たち
The flowers which my mother loved
 
母は朝、庭をゆっくり一回りするのが日課だった
特にアジサイを愛した
It was daily work that mother walked around a garden slowly in the morning
She loved hydrangeas in particular
 
 
 
 
 
 

 
 
 

2013年7月20日土曜日

酵素とDNAの三次元構造 Three-dimensional structure of an enzyme and DNA

酵素とDNAの三次元構造
Three-dimensional structure of an enzyme and DNA


共に三次元分子構造に特徴があります
それぞれの分子の三次元構造が
機能を発揮します
その三次元構造を実現しているのが
水素結合です
DNAの水素結合については、「DNA」⇒
http://tadnakada.blogspot.jp/2013/06/dna.html

もっと詳しくは「生体分子のかたちの不思議」⇒
http://www.ecosci.jp/s/

ウイキペディア「水素結合」⇒
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E7%B4%A0%E7%B5%90%E5%90%88 

酵素とDNAのイメージを眺めてください
見ているだけで不思議な気持ちになります
なぜこういうものができたのだろう?

 
酵素のイメージです
アルコール脱水酵素(明治大学)⇒
http://www.meiji.ac.jp/koho/desukara/professor/2010/katsuyaku40-4.html
 
酵素はタンパク質でできており
生物の生命反応の触媒です
酵素の種類は反応の数だけあります
 
 
DNAのイメージです
(ウイキペディアより)

DNAは
タンパク質の設計図です

骨格の二本の螺旋は
糖(デオキシリボース)とリン酸が
つながったものです
二本の螺旋骨格の間を
対をなした塩基が水素結合で繋いでいます

タンパク質を構成するアミノ酸の種類と
並び順を
塩基の対3個が
暗号のように決めています
これが遺伝子の情報です
 
 
 
 
 
反応の数だけある酵素の
一つ一つの設計情報を持つのが
DNA

そして
酵素とDNAの高度な三次元構造が
自然(たとえば自己組織化)だけで
できたとは考えられません
自己組織化について⇒「自己組織化ー理学のキーワード」
http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/story/newsletter/keywords/18/05.html


酵素とDNAの設計者
サムシング・グレートは
やはり偉い!
 
DNA(デオキシリボ核酸)の設計者を
サムシング・グレートと呼びました