りんごがあります
赤く見えます
なぜでしょうか?
物が見えるためには
光源、対象物、眼・脳が必要です
出典:「知っておきたい色の話」
1.光
光はどこから来た何者でしょう
地球の自然光の大部分は太陽からやってきた光です
大気の影響のない宇宙で見る太陽は
色がなく
暗黒の背景の中で真白に輝いています
(毛利さんもおっしゃっています)
太陽からの可視光は
全波長を連続的に含んで白く見え
色がありません
白色光と言われます
エンディバーから見た太陽 (NASA提供)
地表に届いた太陽光の中身は
下図で示した
連続した波長分布(スペクトル)です
波長の範囲は300~3000nm(ナノメーター)です。

出典:エコサーモコート⇒
1ナノメーター(nm)は長さの単位で、1mの10の9乗分の1(10億分の1m)です。
1nmは 1mの1000分の1 (mm)の
1000分の1 (μm:ミクロンメーター)のさらに
1000分の1です
また
地球表面の赤道から北極点までの距離(10000Km)を1mとすると、
1nmは1円玉の直径(1cm)に相当します。
グラフの縦軸は光の強さです
面積が光の量に相当します
地表に届いた太陽光は
通過した大気の影響を受け
紫外線の量が少なく、
可視光線と赤外線の量が多いことがわかります
紫外線の量が少ないのはオゾンがあるためです
特に赤外線のグラフのところどころ歯っ欠けになっていますが、
そこは
大気中のおもに水H2Oと炭酸ガスCO2、酸素O2が
吸収したためです
人間の眼が反応する光は
波長が約380~780nmの範囲の光線です
可視光線と言います
紫外線にも赤外線にも人間の視覚は反応しません
2.反射光
太陽光がリンゴの表面に当たります
リンゴの表面にある色素アントシアン等が
490~500nm(青緑)を中心とした光を吸収します
反射された光は吸収光を欠いた光です
りんごの反射光を分光測色計で測った結果です
さて、光と色の関係を考えます
「人間の視覚と脳が波長ごとに色を感じるのです」
可視光線の波長と人間が認識する色の関係は下図のようです
全体では無色あるいは白色と感じます
もう一度言います
上図の可視光線の色に関して
「人間の視覚と脳が波長ごとに色を感じるのです」
3.眼・脳
反射された490~500nm(青緑)を欠いた光が目に届き、
網膜に達します
網膜には視細胞があります
網膜の視細胞
出典:「知っておきたい色の話」⇒
視細胞の3種の錘状体細胞(青、緑、赤の錘体細胞)が
反射された490~500nm(青緑)を欠いた光から
それぞれ青緑赤の光に反応して
3つの電気信号に変えて脳におくります。
脳では
信号が
1次視覚野⇒視覚連合野⇒高次連合野
と伝わります
脳で初めて
りんごから反射した490~500nm(青緑)を欠いた光の
3つの信号が
組み合わせられて赤と認識されます
連合野で形の信号と組み合わされて
赤いりんごと認識します
実は脳に認識された赤は青緑の補色です
ものに吸収される光(色)と反射光の色(脳が認識する色:補色)
の関係を下図に示します
・・・吸収光・・・・・・・・ 反射光
出典:スペクトルと補色⇒
物がみえるための情報が伝わる過程は
対象⇒網膜(視細胞)⇒1次視覚野⇒視覚連合野⇒高次連合野
でした
つまり
りんごが赤いのではなく
白色光の反射光が青緑の色を欠いており
人間の視覚と脳で赤く見えるということです
また
目と脳が反射光(補色光)と形他の信号を処理し
赤いりんごの映像を作っているともいえます
まさに
「色は脳の中にある」
「美は脳の中にある」
です
私は
「りんごは青緑の光を吸収するのだから、
りんごの実体色は青緑だ
反射光によって赤く見えるだけ」
と言えると思っています
「青緑のりんごを
人は赤いりんごと思っている
赤いりんごは実体ではない」
のです